ドジャースがパドレスを3対2で破った直後、大谷翔平の周囲にパドレスの5人の選手が集まり、その珍しい光景が注目を浴びた。試合はドジャースが4連敗を止め、西地区首位に並ぶ重要な勝利だったが、試合後の話題は大谷に集中した。この日、彼は打点こそ挙げたが、連続安打や連続エクストラベースヒットの記録が途絶え、やや控えめな活躍に終わった。
試合終了直後、フェルナンド・タティス・ジュニアやロベルト・スアレスらパドレスの主力5人が自ら進んで大谷のもとへ向かい、穏やかな表情で短い会話を交わした。その様子を少し離れた場所から見ていたマニー・マチャドは戸惑い、驚きを隠せず、「羨ましい」と素直に告白した。「敗戦後すぐに相手の選手に笑顔で近づくなんて、今までのパドレスでは考えられなかった光景だ」と語り、大谷が特別な存在だと改めて認めた。6月に両チーム間で緊張を生んだ死球事件を起こしたスアレスも、この日は大谷に敬意を込めて話しかけ、「どこからあれほどの力を引き出しているのか知りたかった」と明かした。
デレク・ジーターもこの光景を自身の経験に照らして分析し、「本当の影響力は数字や瞬間的な活躍に左右されない」とし、大谷の圧倒的な存在感を強調。試合後のパドレス選手たちが自然と大谷を囲む姿は、単なるスターを超えた彼の人間性やプロ意識に対する最大の称賛だった。
結果的に、この日の最大のハイライトは試合中のプレーではなく、試合後のこの意外なシーンとなり、大谷翔平がいかに特別な存在であるかを再確認させるものとなった。
